明治天皇浮世絵

うたがわくにとし さく「ごほうれんのず」 歌川国利 作「御鳳輦之図」

御鳳輦之図

本皇族浮世絵のタイトルにある「鳳輦」(ほうれん)とは、古来天皇の行幸(ぎょうこう:天皇が外出されること)の際に用いられた正式な乗り物のこと。本皇族浮世絵に観られるように、輿(こし)の屋根の上に、金や銅で作られた鳳凰が飾られているところがその特徴です。

本皇族浮世絵の制作年が1889年(明治22年)であり、また、鳳輦の内部に座られている天皇が洋装であることから、ここで描かれている天皇は「明治天皇」だと推測が可能。明治天皇の行幸は何度も実施されており、本皇族浮世絵の題材がいつのものであるかは不明です。

明治天皇による行幸の中でも特筆すべきものと言えば、幕末の動乱を経て明治新政府が創建され、首都が京都から東京に移された、いわゆる「東京遷都」に伴う「東京行幸」。これは、略して「東幸」(とうこう)とも呼ばれ、1868年(明治元年)と1869年(明治2年)の2度に亘って行なわれています。

それらの目的は、明治天皇のお姿を国民に示すだけでなく、「明治」という新しい時代の到来を告げることにありました。

明治時代初期には「文明開化」により、それまでの日本では見られなかった西洋の文化や風俗が流行。これらを題材に取り上げた浮世絵は「開化絵」と呼ばれ、本皇族浮世絵のように、天皇の行幸や皇后などの行啓(ぎょうけい:皇后や皇太子などが外出されること)もその対象になっていたのです。

本皇族浮世絵の制作者であり、3代目「歌川豊国」(うたがわとよくに:襲名前の名は歌川国貞)に師事した「歌川国利」(うたがわくにとし)は、「梅寿」(ばいじゅ)と号し、その作画期は慶応年間(1865~1868年)から始まります。

そして歌川国利は、1874年(明治7年)頃から、開化絵の他にも、江戸時代までとは異なる新たな時勢を映し出す「風俗画」や、銀座の風景、新橋の鉄道などを描いた「東京名所」シリーズなど、多岐に亘るジャンルの作品を手がけました。

御鳳輦之図の浮世絵

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詳細情報

浮世絵師 歌川国利 浮世絵の題材 明治天皇
代表的な
所蔵・伝来
刀剣ワールド財団
〔 東建コーポレーション 〕

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