名所浮世絵
よしだひろし さく「ひめじじょう ゆう」 吉田博 作「姫路城 夕」 - 刀剣ワールド

本名所浮世絵には、夕暮れの「姫路城」(ひめじじょう:現在の兵庫県姫路市)が描かれています。
姫路城は、「池田輝政」(いけだてるまさ)や「本多忠政」(ほんだただまさ)らが城主となって城を治め、1869年(明治2年)に国有となりました。その後国宝に指定され、さらに「法隆寺」(奈良県生駒郡)とともに日本初の世界文化遺産となったのです。シラサギが羽を広げたような姿に見えることから「白鷺城」の愛称で親しまれており、白い城壁や7階建ての大天守などが特徴です。
本名所浮世絵は、温かみのある空に姫路城の大天守がよく映えています。画面手前に生い茂る木々の色合いは暗く、空の明るさとの対比が美しい作品です。
作者の「吉田博」(よしだひろし)は、明治時代から昭和時代にかけて活躍した洋画家・版画家。風景画の第一人者として知られています。初めは洋画を手掛けますが、のちに木版画の制作も行うようになりました。海外での展覧会も開催し、数々の賞を受けています。
