合戦浮世絵

うたがわよしとら さく「ひょうごせんとおやのず」 歌川芳虎 作「兵庫戦遠矢之図」

兵庫戦遠矢之図

本合戦浮世絵は、1336年(延元元年/建武3年)に摂津国(現在の大阪府北中部、兵庫県南東部)湊川で起きた「湊川の戦い」を描いた絵図。

絵図の左側で軍扇を持っているのは、「新田義貞」(にったよしさだ)。中央に大きく描かれているのは、弓の名手として知られる武将「本間重氏」(ほんましげうじ)。

湊川の戦いにおいて、新田義貞と「楠木正成」(くすのきまさしげ)を中心とした朝廷軍は、「足利尊氏」率いる50万の大軍相手に戦います。

この時、朝廷軍の軍勢は5万弱。その兵力差は歴然でした。さらに朝廷軍は、水軍を用意できなかったという不利な状況にありながらも、その士気は高かったと言います。

朝廷軍の士気を高めた逸話として知られるのが、本間重氏の「遠矢」(とおや)。「遠矢」は、両軍が衝突する直前、新田義貞に加勢していた本間重氏が、陸上の最前線から矢を放って沖の船に見事命中させたという逸話です。

また、この出来事にちなんで和田岬の松原一帯を「遠矢」、または「遠矢浜」(とおやはま)と呼ぶようになったと言われています。

本絵図は、本間重氏が遠矢を行なう場面を描写しており、これから行なわれる激戦を物語る作となっているのです。

本合戦浮世絵の作者は、江戸時代末期から明治時代中期にかけて活動した浮世絵師歌川芳虎」(うたがわよしとら)。歌川芳虎は、「武者絵」や「役者絵」の他、「美人画」、「相撲絵」、「横浜絵」(横浜を舞台にした浮世絵)など、幅広い画題の浮世絵を制作しました。

兵庫戦遠矢之図の浮世絵

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詳細情報

浮世絵師 歌川芳虎 浮世絵の題材 湊川の戦い

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