合戦浮世絵

うたがわよしとら さく「くすのきちはやろうじょうのず」 歌川芳虎 作「楠千劒破篭城之図」

楠千劒破篭城之図

本合戦浮世絵は、1333年(元弘3年/正慶2年)に「千劒破城/千早城」(ちはやじょう)で起きた「千早城の戦い」を描いた絵図。

千早城は、「楠木正成」(くすのきまさしげ)が築城した山城で、この地で起きた合戦は約3ヵ月半にも及びました。千早城の戦いは、楠木正成と鎌倉幕府軍による合戦。戦力差は諸説ありますが、通説では楠木軍1,000に対して、幕府軍は25,000(「太平記」では200万)で、長い籠城戦の末に楠木軍が勝利を収めました。

本合戦浮世絵には、千早城を包囲する無数の幕府軍が描かれており、手前で戦う武将だけではなく、山の遠く彼方にまで描かれた多くの指物がその数の多さを物語っています。ひとつひとつの旗指物には、乱戦になっても敵味方の区別が付くように家紋が描き込まれており、激戦の様子が伝わる作品です。

作者は、江戸時代末期から明治時代中期にかけて活躍した浮世絵師「歌川芳虎」。代表作は、「徳川家康」の天下取りを揶揄した落首(らくしゅ:公道に匿名で晒される風刺画や狂歌のこと)から着想を得た風刺錦絵「道外武者御代の若餅」(どうけむしゃみよのわかもち)。

道外武者御代の若餅は、はじめ幕府の検閲を通過して出版されましたが、半日後に没収され、その後歌川芳虎は「手鎖」(てぐさり:刑罰のひとつで手を鎖で縛られて軟禁される)を受けたと言われています。

「楠千劒破篭城之図」の浮世絵

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詳細情報

浮世絵師 歌川芳虎 浮世絵の題材 千早城の戦い

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