武将浮世絵

かつかわしゅんえい さく「くまがいじろうなおざね」 勝川春英 作「熊谷次郎直実」

熊谷次郎直実

本武者絵で描かれている人物は、武蔵国熊谷郷(むさしのくに・くまがやごう:現在の埼玉県熊谷市)を本拠地とした、平安時代末期から鎌倉時代初期の武将「熊谷直実」(くまがやなおざね)。

熊谷直実は、もともと平家に仕えていましたが、1180年(治承4年)、いわゆる「源平合戦」(げんぺいかっせん)のひとつである「石橋山の戦い」(いしばしやまのたたかい)に参陣したことをきっかけに、「源頼朝」の御家人となったのです。

また、「平家物語」によれば、一連の源平合戦における「一ノ谷の戦い」(いちのたにのたたかい)にて、熊谷直実は、「平清盛」の甥にあたる若き武将「平敦盛」(たいらのあつもり)に一騎打ちを挑み、討ち取ったことが伝えられています。

しかし熊谷直実は、平敦盛が自身の子どもと同じくらいの年齢の少年であったことから、戦の無慈悲さなどについて深く考えるところがあり、1193年(建久4年)頃、浄土宗の開祖「法然上人」(ほうねんしょうにん)に弟子入りして出家。その法名を「蓮生」(れんせい/れんしょう)と号しました。

本武者絵を手掛けた「勝川春英」(かつかわしゅんえい)は、江戸時代中期から後期にかけて活躍した浮世絵師。朴訥(ぼくとつ:飾り気がなく素朴であること)でありながら奇行の多い人柄であった勝川春英ですが、武者絵や看板絵など、様々なジャンルにおいてその才能を発揮。

なかでも役者絵や相撲絵を得意としており、その画風は、のちの「歌川豊国」(うたがわとよくに)や「東洲斎写楽」(とうしゅうさいしゃらく)などに多大な影響を与えています。

本武者絵は、熊谷直実のどのような出来事をモチーフにしたのかは定かでありませんが、勝川春英の特色である質実かつ大胆な描写が用いられ、熊谷直実の勇猛さが大いに表現された作品です。

熊谷次郎直実

熊谷次郎直実の浮世絵

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詳細情報

浮世絵師 勝川春英 浮世絵の題材 熊谷直実

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