武将浮世絵
うたがわよしとら さく「とくがわごだいだいのず」 歌川芳虎 作「徳河御代々之図」 - 刀剣ワールド

本武将浮世絵は、江戸幕府歴代15将軍を描いた集合絵図。中央に江戸幕府初代将軍「徳川家康」が座り、その周りを2代将軍「徳川秀忠」を筆頭とした、歴代の将軍が囲んでいます。当時は、このような徳川将軍家や上杉廿四将図など、勇猛な武将の集合絵図がよく描かれており、定番の題材でした。
本絵図では、徳川秀忠が鎧武者であるのに対し、15代将軍「徳川慶喜」は洋装であったり、12代将軍「徳川家慶」が、後継の次期将軍に推薦するほど気に入っていた、徳川慶喜に話しかけたりしています。民衆から歴代将軍へ、当時抱かれていた印象が反映されているのです。
作者の「孟斎」(もうさい)とは、江戸時代末期から明治時代にかけて活躍した浮世絵師「歌川芳虎」(うたがわよしとら)のこと。号を「孟斎」、「一猛斎」と言い、「武者絵の国芳」と称された「歌川国芳」(うたがわくによし)に師事し、自身も武者絵を得意としました。また、開化絵や海外の風景画を描いたり、「西南戦争」などの戦争画を描き、人気を博しています。