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うたがわとよくに さく「あおとぞうし はなの にしきえ」 歌川豊国(三代) 作「青砥稿花紅彩画」 /ホームメイト

本役者浮世絵は、3枚一揃いの絵で、歌舞伎の演目「青砥稿花紅彩画」(あおとぞうしはなのにしきえ)、通称「白浪五人男」(しらなみごにんおとこ)に登場する5名の役者を描いた「役者見立て」の絵図。いずれも打刀を腰に差しています。
本役者浮世絵では、演目の中でも最大の見所となる2幕目の第3場「稲瀬川勢揃いの場」で、5人が勢揃いしてひとりずつ見得を切る場面が描かれています。
右から1枚目に描かれているのは、リーダー格「日本駄右衛門」(にっぽんだえもん)を演じる「3代目 關三十郎」(せきさんじゅうろう)と、女装の美青年「弁天小僧菊之助」(べんてんこぞうきくのすけ)を演じる「13代目 市村羽左衛門」(いちむらうざえもん)。
2枚目は、剣客「忠信利平」(ただのぶりへい)を演じる「初代 河原崎権十郎」(かわらさきごんじゅうろう)。
3枚目には、忠信利平の主「赤星十三郎」(あかぼしじゅうざぶろう)を演じる「初代 岩井粂三郎」(いわいくめさぶろう)と、弁天小僧の兄貴分「南郷力丸」(なんごうりきまる)を演じる「4代目 中村芝翫」(なかむらしかん)が描かれています。
作者は、江戸時代に活躍した浮世絵師「歌川豊国(三代)」(うたがわとよくに)。歌川豊国(三代)は、美人画、役者絵、源氏絵(源氏物語を題材とした絵図)などに定評があり、生涯で10,000点以上の作品を制作しました。