- 合戦浮世絵
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やまざきとしのぶ さく「にほんりゃくしず やまとたけるのみこと」 山崎年信 作「日本略史図 日本武尊」 /ホームメイト

本武将浮世絵(武者絵)は、「日本武尊」(やまとたけるのみこと)が「川上梟帥」(かわかみのたける/くまそたける)を討ち取る場面を描いた絵図。
この場面は出典が2つ存在し、ひとつは「古事記」で、もうひとつは「日本書紀」。どちらも「日本武尊が女装をして川上梟帥に近づき、酒に酔わせたところで短剣を用いて討ち取る」と言う内容ですが、古事記と日本書紀では描写が異なっています。
「川上梟帥は2人兄弟で、日本武尊は女装をする際に叔母『倭姫命』(やまとひめのみこと)から手を借りて、短剣は懐から取り出した」と書かれているのが古事記です。
対して日本書紀は「川上梟帥はひとりで、日本武尊が女装をするときは倭姫命の手を借りることはなく、敷物に隠していた短剣を使って川上梟帥を討ち取った」と書かれています。
古事記と日本書紀は、どちらも「天武天皇」の命により編纂された書物ですが、古事記は「天皇家の歴史」を中心に書かれてあり、日本書紀は「国家の歴史」を記した歴史書であるため、内容に違いが見られるのです。
本武将浮世絵(武者絵)の作者は、明治時代初期に活躍した「山崎年信」(やまざきとしのぶ)。小説や新聞の挿絵を得意としており、坂本龍馬を主人公にした新聞小説「汗血千里駒」(かんけつせんりのこま)の挿絵は人気を博しました。
