- 合戦浮世絵
- 刀剣浮世絵
- 合戦絵とは
うたがわとよのぶ さく「くりからだにだいかっせんず」 歌川豊宣 作「俱利伽羅谷大合戦図」 /ホームメイト

本合戦浮世絵は、平安時代末期の「倶利伽羅峠の戦い」(くりからとうげのたたかい)を描いた作品です。
「以仁王」(もちひとおう)による平家打倒の宣旨を受けた源氏勢は、日本各地で立ち上がります。そんな中、信濃(現在の長野県)を拠点としていた「木曽義仲」(源義仲)は、愛妾「巴御前」らと共に、北陸で「平維盛」(たいらのこれもり)率いる平家軍と激突。越中(現在の富山県)と加賀(現在の石川県)の国境にある倶利伽羅峠で、平家軍を壊滅状態に追い込みました。
本合戦浮世絵は、3枚続で構成されており、真ん中の画面には馬上で「薙刀」を振るう巴御前、右側の画面には、これに応戦する「武蔵三郎」(むさしさぶろう)が描かれ、左側画面の中央には、軍を率いた木曽義仲(源義仲)を配置しています。
この戦いにおいて、武蔵三郎は木曽義仲軍の追撃を6度に亘って跳ね返すなど、奮闘しましたが、最後は、木曽義仲軍における屈指の武将でもあった巴御前によって討ち取られたのです。
本合戦浮世絵の作者は「歌川豊宣」(うたがわとよのぶ)。江戸時代末期から明治時代半ばにかけて活動していた浮世絵師で、役者絵や武者絵で数多くの作品を残しています。