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ようしゅうちかのぶ さく「げんぺいせいすいき じゅういち ほりかわようち」 楊洲周延 作「源平盛衰記 十一 堀川夜討」 /ホームメイト

本武者浮世絵の題材は、「義経記」に登場し、江戸時代、浄瑠璃にもなった「堀川夜討」の一場面。
堀川夜討とは、「壇ノ浦の戦い」で、平家追討の功により、朝廷から官位を賜った「源義経」が、兄「源頼朝」の怒りを買い、源頼朝の家臣である「土佐坊昌俊」(とさのぼうしょうしゅん)によって、京都の六条堀川にある屋敷を襲撃された事件のことです。
本絵図は、土佐坊昌俊に夜討をされていることに気が付いた静御前が、眠っている源義経を起こし、戦支度を手ずから手伝っている場面。後ろで矢を射ているのは、「喜三太」(きさんた)という源義経の下男で、その他の家臣達が駆け付けるまでの間、土佐坊昌俊らを足止めしたと伝わっています。
その後、「武蔵坊弁慶」(むさしぼうべんけい)をはじめとする家臣らが騒ぎを聞き付け、土佐坊昌俊率いる一軍は撃退されました。
本武者浮世絵の作者は、「楊洲周延」(ようしゅうちかのぶ)で、江戸時代後期から明治時代にかけて活躍した浮世絵師。美人画や開化絵などで人気を博しました。右下の署名には楊洲周延とありますが、枠外には、本名である「橋本直義」と書かれています。
