- 合戦浮世絵
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うたがわさだひで さく「うじがわせんじんあらそいのず」 歌川貞秀 作「宇治川先陣争図」 /ホームメイト

本合戦浮世絵の画題となっているのは、1180~1185年(治承4~元暦2年)、源氏と平氏が戦った「治承・寿永の乱」(じしょう・じゅえいのらん)の戦いのひとつ、「宇治川の戦い」の一場面が取り上げられています。
大きく描かれている武将は、「源頼朝」に付き従っていた「佐々木高綱」(ささきたかつな)。同じく源頼朝に仕えていた「梶原景季」(かじわらかげすえ)と共に、敵方である「源義仲」(みなもとのよしなか)軍へ先陣争いをしながら、増水した激流の宇治川を渡る姿が描かれています。また、佐々木高綱が跨っている馬は、源頼朝から賜ったと伝わる名馬「生食/生唼」(いけづき)です。
本合戦浮世絵の作者は、初代「歌川国貞」(うたがわくにさだ)の門人であった浮世絵師「歌川貞秀」(うたがわさだひで)。「横浜絵」の最高峰と評されており、文政年間(1818~1831年)から明治時代にかけて活躍。歌川国貞が抱えていた多くの門人達の中でも、長きに亘って作品を発表し続けました。