- 武将浮世絵
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うたがわよしとら さく「だいにほんろくじゅうよしょう びんご
やまなうえもんのかみもちとよにゅうどうそうぜん」
歌川芳虎 作「大日本六十余将 備後
山名右衛門督持豊入道宗全」 /ホームメイト

本武将浮世絵は、「大日本六十余将」(だいにほんろくじゅうよしょう)のなかの1枚で、室町時代の武将「山名宗全」(やまなそうぜん)を描いています。「大日本六十余将」は、江戸時代の日本にあった約60の国々にゆかりのある武将を題材としたシリーズ絵です。
山名宗全は、備後国(現在の広島県)などの守護大名。名を「持豊」(もちとよ)と言い、「宗全」は法名です。
1441年(嘉吉元年)の「嘉吉の乱」(かきつのらん)で「赤松満祐」(あかまつみつすけ)らを攻め滅ぼし、1467年(応仁元年)から始まる「応仁の乱」(おうにんのらん)では西軍の将として「細川勝元」(ほそかわかつもと)と戦いました。
本武将浮世絵で描かれたのは、応仁の乱で奮闘する山名宗全の姿です。甲冑を身に着け、日本刀を差し、薙刀を持って戦っています。飛んでくる矢をものともせず前進する姿は勇敢。画面上部の文章は、「春亭京鶴」(しゅんていけいかく)によって記された人物解説です。
作者の「歌川芳虎」(うたがわよしとら)は、幕末から明治時代にかけて活躍した浮世絵師。「歌川貞秀」(うたがわさだひで)と人気を二分しました。師である「歌川国芳」(うたがわくによし)と同様に、武者絵や歴史絵を得意とし、美人絵や横浜絵、戦争絵なども手掛けています。
