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ようさいのぶかず さく「にっしんかいせんのず」 楊斎延一 作「日清海戦之図」 /ホームメイト

本戦争絵は、「日清戦争」(1894年[明治27年]から1895年[明治28年]まで行われた、日本と清国との戦争)のうち、威海衛(いかいえい)における海戦が題材となっています。
威海衛は山東半島(さんとうはんとう/しゃんとんはんとう)の東に位置する港湾都市です。
古くから軍事拠点となっていて、清の時代には北洋艦隊(ほくようかんたい:李鴻章[りこうしょう]によって編成された清国海軍の主力艦隊)の基地となります。
日清戦争で日本軍に攻められ1895年(明治28年)2月に陥落。戦後はイギリスの租借地(そしゃくち:ある国が条約に基づき借り受けた他国の土地)になりました。
本戦争絵では、日本海軍の連合艦隊が清国軍の北洋艦隊を攻撃している様子が描かれました。多くの日本兵が銃を構え、指揮官達は軍刀を振り上げています。船首の艦砲は真っ赤な火を噴いているので、まさに目の前の戦艦を砲撃したところなのでしょう。たくさんの噴煙が上がっており、攻撃の激しさが分かります。
作者の「楊斎延一」(ようさいのぶかず)は、明治時代の浮世絵師。幕末から明治時代にかけて活躍した「楊洲周延」(ようしゅうちかのぶ)の門人で美人画、風俗画を多く手がけています。