- 戦争絵
- 戦争絵とは
ようさいのぶかず さく「だいにぐんはなぞのぐちじょうりくきんしゅうじょうこうげきのず」 楊斎延一 作「第二軍花園口上陸金州城攻撃之図」 /ホームメイト

本戦争絵は「日清戦争」(1894年[明治27年]から1895年[明治28年]まで行われた、日本と清国との戦争)が題材。日本陸軍の第二軍が金州(きんしゅう/じんじょう)に置かれた清国軍の拠点を攻撃している様子が描かれました。
黒い軍服を着た日本軍の兵士達は、軍刀や銃を持ち清国軍を追い詰めています。表情はみな勇ましく、迫力たっぷりです。一方、画面左の青い軍服を着た清国軍は、日本軍に向かっていくものの及び腰で余裕がないように見えます。
1894年(明治27年)10月、日本陸軍第二軍は遼東半島(りょうとうはんとう/りゃおとんはんとう)に上陸。金州を攻め、清国軍を撤退させます。金州は現在の中国遼寧省大連市金州区にあたり、当時は城壁に囲まれた都市でした。
日本陸軍第二軍とは、1894年(明治27年)に編成された部隊。第一師団、第二師団、混成第十二旅団を中心に構成され、司令官は大山巌(おおやまいわお)陸軍大将でした。
作者の「楊斎延一」(ようさいのぶかず)は明治時代の浮世絵師です。師は幕末から明治時代にかけて活躍した「楊洲周延」(ようしゅうちかのぶ)。戦争絵や美人画を手がけた他、晩年には肉筆画も描きました。