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ふくしまとしみつ さく「へいじょうやせんにわがへいだいしょうり」 福島年光 作「平壌夜戦二我兵大勝利」 /ホームメイト

本戦争絵は、1894年(明治24年)9月に起こった「平壌の戦い」(へいじょう/ぴょんやんのたたかい)を題材としています。
平壌の戦いは、「日清戦争」(1894年[明治27年]から1895年[明治28年]まで行われた、日本と清国との戦争)における最初の大規模な陸戦です。9月15日未明、清国軍が拠点としていた平壌(現在の朝鮮半島平壌)を日本軍が包囲し、総攻撃を開始。激しい戦闘となりますが、夕方から夜にかけて清国軍は撤退し、翌16日には日本軍が平壌を占領しました。
本戦争絵で描かれたのは夜戦の様子。白の軍服を着ているのが日本兵です。馬に乗り、軍刀を掲げて指揮を執ったり、地面に伏せて銃を構えたりしています。一方、青や紫の軍服を着ているのが清国軍の兵士です。画面奥には大きな炎が見え、戦闘の激しさが伺えます。
作者の「福島年光」(ふくしまとしみつ)は、明治時代の浮世絵師です。日清戦争などの戦争絵を手がけました。
コラム ■浮世絵に描かれた刀剣
本作品に描かれた刀剣は軍刀です。明治維新後、日本はフランス陸軍式の戦闘様式を取り入れます。このときに作られたのが「サーベル式軍刀」。片手でも扱うことができるように軽量化されていました。