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がきょうじん さく「にちろせんそう わがぐんくれんじょうのろぐんをこうげき」 画狂人 作「日露戦争 我軍九連城之露軍ヲ攻撃」 /ホームメイト

本戦争浮世絵は、1904年(明治37年)に勃発した「日露戦争」における「鴨緑江会戦」(おうりょくこうかいせん)を題材とした浮世絵です。韓国と中国の境である鴨緑江沿いの町「九連城」を舞台に、勝利を収めた日本軍と撤退するロシア軍の様子が描かれています。
日露戦争の初期、日本軍は満州(現在の中国東北地区の遼寧省・吉林省・黒竜江省)を目指して朝鮮半島を北上し、これを阻止しようとしたロシア軍と鴨緑江で戦闘となりました。兵力を分散配置していたロシア軍は大きな損害を受け、退却。日本軍は鴨緑江会戦に勝利し、鴨緑江を渡河することができました。
浮世絵内の兵士達は、旗手や指揮官を除き、いずれも「銃剣」を用いて戦っています。
銃剣とは、銃の先端に剣を装着し、近接戦においては槍のように扱うことができる武器。17世紀以降、世界中の軍隊において広く普及し、日本においても明治維新後に軍部で採用されていましたが、日露戦争以降、自動火器が発達しはじめたため銃剣は衰退していきました。
本浮世絵の右下に、「画狂人」という作者の落款が記されていますが、作者の詳細は分かっていません。