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ようしゅうちかのぶ さく「ちょうせんこくあさん だいにっぽんりくぐんだいしょうりのず」 楊洲周延 作「朝鮮國牙山 大日本陸軍大勝利之圖」 /ホームメイト

本戦争浮世絵は、「日清戦争」の開戦序盤に起きた「成歓の戦い」(せいかんのたたかい)を描いています。日本軍の兵が軍旗を掲げ、今まさに清国の陣地に突入するところです。
日清戦争とは、1894年(明治27年)に起きた日本と清国による、朝鮮の支配権をめぐる戦争のこと。成歓の戦いは、日本軍が上陸した朝鮮半島の「牙山」(あさん/現在の大韓民国忠清南道)で起きた日清戦争最初の陸戦です。
日本は、明治維新以来、富国強兵によって近代的な軍備、軍制を取り入れてきたことから、戦局は日本軍が優勢のうちに進んでいきます。対して清国は、もともと政治対立が激しく、国内改革に出遅れていたことから十分な力を発揮することはできませんでした。
日本軍優位のまま、朝鮮半島と遼東半島及び黄海で交戦となり、日清戦争は1895年(明治28年)、「日清講和条約」(「下関条約」とも)の調印により終結しました。
本戦争浮世絵を描いた「楊洲周延」(ようしゅうちかのぶ)は、江戸時代末期から大正時代にかけて活動した浮世絵師です。「美人画」を得意とし、明治の風俗を3枚続きで描いたことで知られています。幕末動乱期を生き抜いた楊洲周延は、幕末の「合戦画」から、明治時代の「皇族画」、「開化絵」なども手掛け、多くの評判を得ました。