- 明治浮世絵
おちあいよしいく さく「よこはまいぎりすしょうかんはんえいず」 落合芳幾 作「横濱英吉利西商舘繁栄圖」 /ホームメイト

本明治浮世絵は、イギリス製品を置くショールームの賑わいを描いたものだと考えられます。江戸時代末期から横浜港には、各国の居留地が置かれるようになり、そのなかにイギリスもありました。
広々とした室内には、イギリスからやってきたであろう家具や雑貨が整然と並べられ、訪れた人々が商品を覗いて歩く様子が描かれています。
本浮世絵の作者は、「落合芳幾」(おちあいよしいく)です。「一恵齋芳幾」と落款がありますが、これは落合芳幾の画号になります。落合芳幾は、「歌川国芳」(うたがわくによし)の門下で「月岡芳年」(つきおかよしとし)とは兄弟弟子。江戸時代末期から明治時代の浮世絵師で、錦絵で事件を報道する「新聞錦絵」の先駆け的な存在でした。そして、月岡芳年との共作、歌舞伎や漫談の無残な場面を用いた「英名二十八衆句」なども有名です。