- 武将浮世絵
- 武者絵とは
つきおかよしとし さく「せきがはらゆうしぐんしょうのず」 月岡芳年 作「関ヶ原勇士軍賞之図」 /ホームメイト

「月岡芳年」(つきおかよしとし)が、1873年(明治6年)に描いた浮世絵です。1600年(慶長5年)の「関ヶ原の戦い」において、「福島正則」(ふくしままさのり)は、西軍の「宇喜多」(うきた)軍に勝利し、褒賞として安芸国・備後国(いずれも現在の広島県)2国を賜ることになります。
その際、福島軍の先鋒(せんぽう:先陣を切る者)を務めた家臣の「福島丹波守治重」(ふくしまたんばのかみはるしげ)、「尾関正勝」(おぜきまさかつ)、「長尾隼人」(ながおはやと)も共に「徳川家康」の前へ出ました。徳川家康も甲冑(鎧兜)に身を固め、大小の刀を携えた戦姿です。
ところが、この先鋒3人のいずれも体が不自由であったため、周囲に控えていた者たちがそれを揶揄したと言います。これに対し家康は、「笑うな。誰もが勇者である。」と叱責。こうして3人の武勇を称えた場面が生き生きと描かれています。