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つきおかよしとし さく「とよとみしょうしんろく」 月岡芳年 作「豊臣昇進録」 /ホームメイト

本武将浮世絵は、「絵本太閤記」(えほんたいこうき:戦国武将「豊臣秀吉」の生涯を創作も交えて描いた読本)を題材としています。幼い日吉丸(のちの豊臣秀吉)が、「矢作橋」(やはぎばし:現在の愛知県岡崎市)で「蜂須賀正勝」(はちすかまさかつ:通称・小六)と出会う場面が描かれました。
橋の中央にいる一際大きな人物が蜂須賀正勝。「織田信長」に仕えたのち、豊臣秀吉の家臣となった戦国武将です。その正面にいる子供が「中村猿之助」で、日吉丸のこと。槍で頭をつつかれたことに怒って、柄を掴んでいます。
周囲を囲むのは蜂須賀正勝の手下達。槍や刀剣、斧など様々な武器を手にしています。
舞台となった矢作橋が架けられたのは1601年(慶長6年)。史実ではこのとき豊臣秀吉はすでに亡くなっていますので、この出会いの場面は創作によるものです。
作者の「月岡芳年」(つきおかよしとし)は幕末から明治時代にかけて活躍した浮世絵師。12歳のときに「歌川国芳」(うたがわくによし)に入門しました。代表的な作品は「血みどろ絵」や「無残絵」と呼ばれるシリーズ絵。その他、武者絵や役者絵、美人画など様々なジャンルの作品を手掛けています。