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つきおかよしとし さく「きんせいはちせんそう あいづせいしづごえ」 月岡芳年 作「近世八戦争 会津勢至堂越」 /ホームメイト

本戦争浮世絵(戦争絵)は、「戊辰戦争」(ぼしんせんそう)における会津の戦いの一場面を描写した作品です。
舞台となった「勢至堂峠」(せいしどうとうげ)は、近世における交通の要衝として知られており、「豊臣秀吉」が会津入りする際にも通ったとされ、江戸時代には参勤交代の際や、佐渡金山の金を江戸に運ぶ際にもここを通ったと言われています。また、戊辰戦争においては、新政府軍と新選組がこの勢至堂峠で相まみえました。
戊辰戦争から日露戦争までの戦争を題材とした浮世絵は、「戦争絵」と呼ばれ、合戦を題材とした合戦浮世絵とは区別されます。両者の違いは、合戦浮世絵が過去の合戦を描いた空想上の世界であるのに対し、戦争絵は現実の世界を描いていること。そのため、本戦争浮世絵のように、戦場の風景の美しさを描いた風景画のような作品があることも、戦争絵の特徴であると言えます。
本戦争浮世絵の作者は「月岡芳年」(つきおかよしとし)。幕末から明治時代前期にかけて活動していた浮世絵師で、多種多様な分野の作品を手掛けた当代を代表する浮世絵師のひとりとして知られています。
